2月, 2011Archive for

今なお残る 「昭和南海地震」津波の跡

和歌山県串本町串本で鉄工所を営む取渕宏さん(69)が住んでいた空き家で、1946年12月21日の昭和南海地震による津波の跡が見つかった。地上約80センチの高さまで浸水した跡が、壁にくっきりと残っている。  取渕さんは自宅の向かいにあるこの空き家に30年ほど前まで住んでいた。取り壊すことになり、たんすを動かしたところ、しっくいの壁に浸水した跡が線になって残っていた。取渕さんは「跡が残っていることは子どもの時に親から聞いていたが、長年置いていたたんすを動かして思い出した」と話す。  南海地震が発生したのは取渕さんが5歳のころ。早朝に串本小学校の裏手にある通称「西の岡」まで避難したことを覚えているという。取渕さんは「避難するとき、木の電信柱がゆらゆらと揺れていて恐かった。船が陸地に打ち上げられていたのを覚えている」と当時を振り返った。  昭和南海地震で旧串本町内には高さ2・5~5・5メートルの津波が来襲した。死者9人、負傷者16人、家屋倒壊128棟、家屋流失41棟、浸水家屋は832棟に上った。  取渕さんの家の付近は海抜4メートルほどの住宅地で、約150メートル離れた場所...

「富士川河口断層帯」地震規模はM8・0クラス 東海地震との連動も

東海地震の想定震源域の東隣に位置する「富士川河口断層帯」について、政府の地震調査研究推進本部(地震本部)は昨秋、東海地震と同時に活動する可能性が高いと発表しました。従来の長期評価を見直したもので、東海地震と連動する可能性を明らかにしたのはこれが初めて。活動すると地表には最大10メートル程度の段差が生じると想定されています。 ■富士川河口断層帯とは? 活発な活断層 想定ずれ幅は国内最大規模  東海地震は、フィリピン海プレート(岩板)と陸側のユーラシアプレートの境界で発生するマグニチュード(M)8クラスの海溝型地震。富士川河口断層帯は、駿河湾のプレート境界にできた浅い海溝(駿河トラフ)の北側延長線上にあり、これまでも東海地震との関連が論議されていた。  地震本部は平成10年に長期評価を公表していたが、調査資料が質・量ともに十分でないとして見直し作業を進めていた。長期評価部会のメンバーとして見直し作業に携わった産業技術総合研究所の吉岡敏和・活断層評価研究チーム長は「非常に特殊で活発な断層帯であることが改めて分かった」と話す。  吉岡さんによると、富士川河口断層帯の周辺...