12月, 2011Archive for

南海トラフ巨大地震 M9、震源域2倍へ想定見直し

東海・東南海・南海地震が起きる南海トラフ沿いの巨大地震の想定見直しを進めてきた内閣府の検討会は27日、3つの地震が連動した場合の想定震源域を従来の約2倍に拡大し、地震の規模を東日本大震災と同じマグニチュード(M)9.0に引き上げる中間報告をまとめた。大きな津波が起きる津波地震との連動も新たに想定。津波の高さや揺れの範囲が拡大するのは確実で、沿岸自治体などの防災対策に大きな影響を与えそうだ。   国の中央防災会議が平成15年に公表した東海・東南海・南海地震の3連動の従来想定はM8.7。これと比べてM9.0はエネルギーの大きさに換算すると約3倍に相当する。  従来の想定は、過去数百年に起きた地震の記録を再現できるように作成された。  しかし、大震災で過去数百年の歴史記録になかった連動型の巨大地震が起きたことを踏まえ、科学的な知見に基づく最大級の地震を新たに想定した。具体的な津波の高さや震度分布などは来年3~4月の最終報告で公表する。  新たな想定では、強い揺れをもたらす範囲の想定震源域を3方向に拡大した。南西側は宮崎県北部沖の日向灘の手前までだったが、同県南部沿岸...

宝永地震「4連動」「5連動」説 富士山噴火も

西日本における東日本大震災級の大津波地震はこれまで、東海・東南海・南海地震の3連動地震=マグニチュード(M)8・7=のことを指し、国はこの見解にもとづいた被害予測を公表してきた。しかし、国内最大級のM9となった東日本大震災の発生に伴い、国が新モデルを示すなど、現在見直し作業が進められている。その鍵を握るといわれている宝永地震(1707年)の謎に迫った。   ◆定説覆した東日本  江戸時代に起きた宝永地震はこれまで、記録が比較的多数残っていることなどから「(記録上)国内最大級の地震」(推定M8・6)とされてきた。  国の中央防災会議は平成15年、安政(1854年の南海、東海・東南海)や昭和(1944、1946年)など宝永地震以降に発生した5つの海溝型地震を対象に、3連動地震モデルを提示。2万人以上の犠牲者が予測されるなどとして警戒を呼びかけてきた。  しかし、東日本大震災の発生で、国内で起きないといわれてきたM9地震が現実のものとなったため、3連動地震モデルに対し、地震研究者などから疑問の声があがり始めた。  ◆M9超級か?  昨年10月の日本地震学...

昭和南海地震から65年 体験談から教訓を学ぶ

1946年12月21日に発生した昭和南海地震から65年。和歌山県串本町の沿岸にも津波が押し寄せ、同町串本の袋地区では逃げ遅れた子ども4人が犠牲になり、多くの家屋が流失した。当時、袋地区に住んでいた2人の女性の体験談をご紹介します。   ■「津波の音忘れられない」   同町串本の大水崎地区に住む西栄子さん(76)は、津波で当時6歳の妹、香津子さんを亡くした。地震は午前4時19分に発生。強い揺れを感じ、揺れが収まった後、外に出た。近所の男性が「津波が来るぞ」と大声で叫んでいるのを聞いた。栄子さんは7人きょうだいの長女。幼い弟や妹は両親が手を引いたり、背負ったりして逃げ、他のきょうだいはそれぞれ走って裏山へ向かった。  津波の第1波は「シャブシャブ」と静かな音を立てて足元をぬらした。一番先に家を出た栄子さんは家族の中では最初に裏山に上がったが、続いて上がってきた次女は服がぬれていた。きょうだいを連れた父母は体が浮き上がるほど波を受けたが、何とか逃げた。波は次々にやって来て、第3波が最も高かった。「ギイギイ」と家が流される音が聞こえた。  家族がようやく逃げおおせたと思っ...