上町断層地震や東南海・南海地震への備えを考えるセミナー「21世紀前半の大阪を襲う地震被害」(日本建築学会、同近畿支部主催)が、大阪市北区の毎日インテシオで開かれた。約180人の聴衆を前に専門家らは、増加傾向にある超高層ビルで起きる被害や、木造密集市街地での火災の延焼などに警鐘を鳴らした。
建築構造に詳しい林康裕・京都大教授は、上町断層地震による揺れの影響を受けやすい建物は、20~30階建ての中高層だと分かってきたと最近の研究成果を紹介。「上町断層地震は、阪神大震災を上回る被害を前提とすべきだ」と訴えた。
また大阪を南北に横切る上町断層地震では、断層に直角の東西方向の揺れが強いと指摘。こうした東西方向の揺れに強い建物は、揺れに平行な東西に沿った壁の多い構造だと推奨した。
室崎益輝・関西学院大教授(都市防災)は地震火災に強い街づくりに触れ、「せせらぎなどの水路や緑地を増やしたり、建物自体を燃えにくくして、街の不燃化を長期的な視点で進めるべきだ。火災が一度燃え広がると、大阪の消防が優秀と言っても消すことはできなくなる」と述べた。
討論に参加した大阪市危機管理室の打...